自分に合った縫製工場の探し方と依頼までの流れ
自分がデザインした服を縫ってくれる縫製工場を探しているあなたへ。
こんなお悩みはありませんか?
- たくさんの縫製工場があるけど、どの会社を選んだら良いのかわからない…
- 縫製工場への依頼ってどうやるんだろう…
- アパレル初心者の私を受け入れてくれる工場なんてあるのかな…
初めて自分のデザインをカタチにしようと考えた時に、ぶつかる問題や不安がたくさんありますよね。
この記事では、
-
縫製工場を探す前に明確にすべきこと
- 縫製工場の探し方
- 縫製工場への依頼から納品までの流れ
を、詳しく解説していきます。
この記事を読むことで、失敗しない縫製工場の探し方を知ることができ、安心してパートナーとの服作りを進められるようになります。ぜひ参考にしてくださいね。
縫製工場を探す前に明確にすべきこと
縫製工場を探す前に考えて欲しいことが2つあります。
詳しく解説していきます。
どんなアイテムを作りたいか
1つ目は、あなたがどんなアイテムを作りたいか、を明確にすることです。
突然ですが、あなたが作りたいアイテムとは何でしょうか。
縫製工場といっても、各工場によって縫うことができるアイテムと、できないアイテムが存在します。
また、その工場の特色(得意・不得意)もあるため、まずはあなたが工場に縫って欲しいと考えるアイテムは何なのか、をはっきりさせることが重要です。
最低ロットはどれくらいか
2つ目は、最低ロット数を確認することです。
ロット数とは、1回で生産する数量のまとまりのことを指します。
縫製工場では最低ロットが決まっているところがほとんどなので、
- 「たくさん量産するつもり!」
- 「売れるか不安だから20枚くらいかな…」
など、生産したい枚数を確認し、検討中の工場が対応可能なのかを調べる必要があります。
縫製工場の4つの探し方
縫製工場を探す方法には、さまざまな手段があります。
相性も大切になってくるので、複数の手段を利用して自分に合った縫製工場を見つけましょう。
1.インターネットで検索する
インターネットで『縫製工場』と検索すると、ものすごい数の検索結果が出てきますよね。
下記のポイントを押さえて検索することで、あなたに合った縫製工場が見つかります。
検索キーワードには以下がおすすめです。
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「縫製工場 地域名」
- 「縫製工場 個人」
- 「縫製工場 小ロット対応」
-
「縫製工場 アイテム名」
また、インターネットだけでなく、SNSを使って「縫製工場」と検索することもおすすめです。日々の活動や製品情報などを発信している工場も多く、会社の雰囲気を知ることができるからです。
『小ロット生産可能』とアピールしている縫製工場はたくさんありますので、「最低ロット数は何枚なのか?」を気にして調べてみると良いです!
2.マッチングサービスを利用する
とりあえず形にしたいというのであれば、マッチングサービスなどを利用するのも一つの方法です。
当然、縫製代金の他にマッチング会社に対してのマージン費用が発生しますが、少ない手間で、自分にぴったりの縫製工場を探すことが可能となります。
3.組合から探す
日本にはさまざまな組合があります。縫製組合に加盟している工場の中から探すという方法も一つの手、といえるでしょう。
しかし、一つひとつの会社に対し情報が少ないことや、量が膨大で選びきれないという点から、この探し方は初心者の方には難しいかもしれません。
4.通える距離にある縫製工場から選ぶ
パートナーとなる縫製工場は、通える距離にあることが何より重要なので、通える距離にある縫製工場から選ぶ、という方法もあります。
近頃は物流も発達しており、手軽にweb会議もできる時代ですが、それでもなお「すぐ行けること」はとても大きなメリットです。
なぜなら、現物を手に取りながら、生地の質感や製品のイメージといったことに対し、互いに意見を交わすべき場面が、何度もやってくるからです。
初めのうちは特にですが、打ち合わせの頻度が、製品の完成度を左右すると言っても過言ではありません。
依頼から納品までの流れ4ステップ
縫ってもらいたい縫製工場が見つかったら、いよいよ実際に、自分のデザインを縫製工場にお願いすることになるわけですが、それまでにはいくつかの工程があります。
順に解説していきます。
1.相談、見積もり
まずは縫製工場に相談をすることから始めます。
ただしこの時、下準備をしないまま、飛び込み電話で不躾に問い合わせてしまうのは、絶対に避けてください。
なぜなら、せっかくあなたが「この工場と仕事がしたい」と思える縫製工場に出会ったにも関わらず、最初の段階で断られてしまう確率が高くなるからです。
縫製工場に連絡を取る前に、
- パターンデータの有無
- 参考サンプルの有無
- 生地の手配先
- 生産サイクル
- 生産時期
- 発注ロット数
- 1着あたりの予算
- 販売ルート
といった想定項目を、しっかりと自分の中で準備しておくことが必要です。
準備ができたら、まずは縫製工場のホームページから「メール」にて問い合わせをしましょう。
その後アポイントが取れましたら、さらに互いの信頼関係を築くためにも、実際に工場へ足を運び、直接コミュニケーションを取るようにすることが大切です。
オンライン化が進む現代ですが、縫製業界でも「電話一本で取引がスタート」といった話は聞いたことがありません。
2.サンプル製作
打ち合わせが進み、縫製工場側から、仕様書と素材を元に作成した「仕様書見積もり」が提示されます。
その内容に合意することで、サンプル製作がスタートしていきます。
初回取引の場合だと、パターンが準備されていても製作期間は資材が全て揃ってから、最低1〜2週間はかかると考えて良いでしょう。
縫製工場の規模と時期にもよりますが、2〜3日でできる工程ではありませんので、注意が必要です。
サンプルの仕上がりや仕様、見積金額への合意ができたら、本生産に入る前に、まずスケジュールの確認を行います。
なぜなら、ここで工場側と合意が取れないままスタートしてしまうと、後から様々な問題に発展するケースがあるからです。
この段階で、製品の仕上がりとプライス、納品方法、お支払いに関しては共通認識として明確にしておきたいところです。
3.本生産
すべての資材が工場に到着する日程と、社内の生産状況を考慮した上で、製品の納品予定日が決まります。
量産が始まっても、まだ油断はできません。
量産中は以下の作業が必要となります。
- 先行して作る量産1着目の確認
- 量産途中の1着の確認
なぜなら、サンプルは熟練の技術者一人が丸縫いしますが、量産では複数の技術者の手で製作される為、統率するのが容易ではないからです。
4.仕上げ・納品
順次工程を経てスケジュール通りに生産された商品は、最終仕上げ工程を経て、あなたの元へ納品されます。
【まとめ】良い縫製工場を選ぶには信頼関係を築くことが重要!まずは足を運んでみるのがおすすめ!
長い人生の中で、縫製工場に自分のデザインした服を縫ってもらうという経験は、そうあることではないので、不安になったり流れが分からなくて当然です。
大切なのは、
- 縫製工場側の気持ちを知ること
- 社会常識を持って接すること
- 熱い情熱を持って対応すること
です。
縫製工場と気持ちよく取引をするためには、とにかく信頼関係を築くこと!これに尽きます。気になる縫製工場を見つけたら、まずは実際に足を運んでみましょう!