【アパレル未経験者必見!】国内生産の魅力とスムーズに工場へ依頼するための3つのコツ

新しいブランドを国内で作りたいと考えているアパレル未経験の方へ。

▶こんなお悩みはありませんか?

  • 商品化したいがどこから手を付けていいのか分からない…
  • 日本国内の縫製工場ってどんな感じなのだろう…
  • 個人×小ロット希望だが門前払いにされないか心配…

製品としての量産を考えた時、未経験だからこそ感じる不安っていろいろありますよね。

 

この記事では、

  1. 日本の縫製工場の現状

  2. ❝国内生産❞の魅力
  3. スムーズに縫製工場へ依頼するコツ

について、詳しく解説していきます。

 

この記事を読むことで、縫製工場へのスムーズな依頼の方法を知ることができ、自分が良いと感じた縫製工場と良い関係を築くことができるようになります。

記事の最後に、縫製会社へ依頼相談をする際に使える、おすすめフレーズを紹介しましたので、そちらも合わせて参考にしてみてください。

 

【はじめに】国内のアパレル縫製工場の現状について

いきなり厳しい数字をお伝えしますが、日本国内でのアパレル生産比率は、わずか2.4%にまで減少している、という事実をご存じでしょうか。

コスト削減のために海外進出を続けた結果、日本国内の縫製工場の数は年々減少し、今後も廃業・倒産する工場が増えることが予想されています。

日本には既に大規模な縫製工場(従業員数50人以上)は、ほとんど存在していません。

縫製工場は、主に賃金が安い地方に多く存在し、従業員の高齢化に加え、若い人材の確保が難しいことを理由に、外国人技能実習生を受け入れている工場も多数あるのが現状です。

 

ここで、みなさんに声を大にして伝えたいことがあります

 

それは、縫製工場の母数が少なくなっても、国内には、きちんと生産ラインをコントロールし、自分たちのポリシーを貫きながら『素晴らしいモノ作り』に努めている優良な縫製工場がたくさんある、という事実です。

国内の縫製工場では、今もなおプライドと誇りを持ち「メイドインジャパン」を紡いでいる、ということをぜひ知って欲しいです。

 

国内生産の魅力とは?

大企業が安い生産工賃を求めて、次々と海外工場に発注を振り替えている今、日本国内でアパレル縫製を依頼するメリットとは何でしょうか。

先に答えをお伝えしてしまいますが、それは日本国内で縫製するということ=コスト以上の『付加価値が見いだせる』ということに尽きます。

詳しく見ていきましょう。

 

日本製の魅力その1.世界トップクラスの縫製技術力がある

日本製の最大の魅力は、なんといっても “縫製技術の高さ” です。

業界において、日本製品はきめ細やかさ丁寧さ正確さで、世界トップクラスといわれております。

これは日本人の性質でもある、勤勉さや手先の器用さが関係しており、ひとつの“日本らしさ” だと言っても良いでしょう。

縫製のクオリティーにより、完成後の製品の雰囲気や着心地が全く変わってきます。

丁寧できめ細やかな縫製をすることにより、全体的にまとまりが生まれ、どことなく上品な仕上がりになります。

同じアイテムや素材、価格帯で見比べると、日本製のアパレルかどうかは見る人が見れば一目瞭然だといわれるほどです。

 

日本製の魅力その2.長く使える良いモノが作れる

世界トップクラスの縫製力ゆえに、長年にわたり使用できる製品を作り出せる、という点も魅力のひとつです。

これは、しっかりとしたモノづくりをしているからこそ、丈夫で使いやすいとも言えます。

縫製力により機能性や耐久性が生まれ、結果として長く使うことができるので、モノへの愛着も湧き大事に使用したくもなります。

近年のコロナウイルスの影響により「本当に大事なモノと暮らす」という、いわゆる”ミニマリスト”的な志向が消費者の間で広がりをみせています。

こうした点においても、ファストファッションにはない魅力が、日本製品にはあるのです。

 

日本製の魅力その3.国内だからやりとりがスムーズにできる

縫製を依頼する工場が国内にあることで、時差や言語を気にすることなく、スムーズにやり取りをすることが可能となります。

実際に縫製を始めると、何かと工場とのやり取りは増えますし、発注を増やしたいといった急な出来事が生じた際にも、国内に工場があることでスピーディーな対応を行うことができます。

また、国内なので輸送に期間が掛からないため、短納期での依頼が可能となり、タイムリーな生産が可能です。

気になる点があった際にはすぐに工場へ足を運ぶこともできるので、「イメージと違った」といった失敗もグンと少なくすることができます。

 

失敗しない!国内縫製工場に依頼する3つのコツ

ブランドを立ち上げ、アパレル製品を作りたいと考えたとき、間違っても勢いですぐに問い合わせをすることはやめましょう

アパレル未経験であることもあり、工場側との話が噛み合わず、問い合わせだけで断られてしまうといった事例は、よく聞く話です。

ここからは、どのように依頼をしたら、工場側が新しいブランドの縫製に力を入れて取り組んでくれるのか、ということを『縫製工場の立場から』解説していきます。

 

コツ1.工場に問い合わせる前にしっかり準備をする

縫製工場を探す前にまずは自分の状況や希望をしっかり整理することが大切です。

具体的に、以下の内容を整理しておくと良いでしょう。

  1. 依頼したいアイテムの具体化

  2. パターンデータの有無

  3. 参考サンプルの有無

  4. 生地の手配先

  5. 生産サイクル

  6. 生産時期

  7. 発注ロット数

  8. 1着あたりの予算

  9. 販売ルート

 

これらの情報を整理した上で、最終的にしっかり確認していただきたいのが予算の部分です。

縫製工場へ依頼相談を行う前に、あなたが、

  • 1着あたりいくらで販売したいと考えているのか
  • 1着あたりいくらまで予算がかけられるのか

という点について、しっかり計画を練る必要があります。

 

間違っても問い合わせの際に「これはいくらで作れますか?」などと工場側に問うことは厳禁です。

そういう聞き方をしてしまうと、あなたがどんなにいいアイディアをお持ちでも、依頼相談の段階で断られてしまう可能性が高くなってしまいます。

 

縫製工場に門前払いされない問い合わせフレーズは○○

縫製工場へ問い合わせを行う機会は人生で何度もあることではないため、どんな風に伝えたらいい分からないという方もいるかもしれません。

そんな方のために「ファーストコンタクトで断られることのないオススメの問い合わせフレーズ」をご紹介します。

ぜひ問い合わせ前に一度、自分に置き換えて考えてみてくださいね。


≪縫製工場側が答えやすいと感じる問い合わせフレーズ≫

  • ○○円で販売したいと考えており、○○円以内の予算で作りたいのですが、相談に乗っていただけますか?
  • 生産時期は○○頃で、生産希望数は○○枚ほどを予定しています

上記のような問い合わせであれば、最初の段階で断られてしまう確率はグンと少なくなるはずです。

 

コツ2.自分を理解してもらい信頼を築く

どんなビジネスであろうと、基本となるのはお互いの信頼関係です。

縫製工場に相談する際には、ホームページの問い合わせフォームやSNSのダイレクトメールからの連絡であっても、自身の身元をはっきりと伝えることが大切です。

どんな人なのかがハッキリしないまま、結局依頼もなく終わってしまう、なんて話は、縫製業界に限らずよくある話です。

そして、第一印象が悪い場合にありがちなのが、仮にご縁があっても、結局最後まで上手く噛み合わず、一度きりで終わってしまうことです。

依頼相談をしたいのであれば、まずは相手の立場に立って考えることがとても重要です。

自分だったらどうでしょう。顔も知らない、見ず知らずの相手からの依頼を果たして受け入れるでしょうか。

まずは自身のことを知ってもらい、お互いの信頼関係を築くことから始めることが、双方にとっての得策と言えます。

ビジネスはお互いのビジョンの一致やメリットがあってこそ、良い結果を生むことができるのです。

 

コツ3.個人や小ロット対応が可能な工場か確認する

日本国内の縫製工場の多くは、個人や小ロットでの生産に応じてくれますが、どの工場も『最低ロット数』という数を定めていることが一般的です。

あまりにも生産数量が少ないと、技術力工賃かのどちらかを妥協しなければならず、現実的な価格での「日本製の高品質商品」の実現が難しくなるからです。

ここで注意して欲しいのが、小ロットでの生産は、当然ながら大量生産するよりも、コストが多くかかるという点です。

これは国内に限ったことではなく、海外の工場に依頼した際にも同じことが言えます。

 

仮に、同じ服を100着作ったとして、

  • 100着を同じデザインで作る
  • 5種類のデザインを20着ずつ作る

とでは、最終的な数は同じでも、コストが倍になることもあります。

 

各工場では、自社がどのくらいの数であれば採算がとれるかを考えた上で最低ロット数を検討しており、まずは自分の希望する数量を作ってもらうことが出来るのか、という点を確認する必要があります。

 

アパレル縫製は国内×小ロットが◎!工場との信頼関係が失敗しない秘訣!

アパレル業界は参入するハードルが低いと言われていますが、デザインだけでなく縫製に関する様々な知識や予期せぬトラブルといったことも考える必要があり、何事もなく量産を終えることは経験者でも非常に難しい業界です。

インフルエンサーや主婦でも、アパレルブランドに挑戦することができる時代となりましたが、量産を工場に依頼したいと考えているのであれば、商売として売り続けるためにもプロ意識を常に持ち続けることも大切です。

 

縫製工場にスムーズに依頼・相談するコツとして、

  1. 相談前にしっかり情報を整理し、想定している予算や売値を伝える
  2. 自身の状況を明確に伝え、工場側と信頼関係を築く
  3. 具体的な相談として小ロット可能かといった確認を行う

という項目をしっかり確認していくことで、失敗のないスムーズな依頼が可能となります。

 

先程もお伝えしましたが、特に1の項目がとても重要で、予算感を伝えなければ、依頼相談すら聞いてもらえない、ということにもなりかねません。

しっかりとしたビジョンを掲げることで、本気度が縫製工場へ伝わり、あなたの依頼を前向きに検討してくれる可能性も高くなります。

 

㈲神谷縫製では、アパレル未経験の方からの小ロット生産の依頼・相談も承っております。

ご相談の際には、ぜひ【コツ1】に書いた項目を事前に整理していただき、お問合せくださることをおすすめします。

以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。