この生地で服づくりがしたい!縫製工場へ生地の持ち込みをする前に確認したい3つのこと
「コレだと決めた生地があるけど、持ち込みで量産してもらえるのか不安…」
「生地に思い入れがあるからこそ、今回のデザインは❝この生地❞で作りたい!」
とお考えのあなたへ。
こんなお悩みはありませんか?
- 自分がデザインした生地で服を作りたい・・・
- 厳選して選んだ生地を持って工場へ相談に行ったが対応を断られた・・・
- 持ち込み生地に対応してくれる縫製工場ってあるのかな・・・
日本国内では小ロットの依頼を引き受けてくれる縫製工場は以前より増えていますが、個人に対する生地の持ち込みに関しては消極的な場合が多いです。
理由はさまざまありますが、縫製工場側にとって、生地の持ち込みには少なからず「リスク」が伴ってしまうからです。
しかし、安心してください。
日本国内には、持ち込んだ生地で製品を作って欲しいという、あなたのような方に対し、柔軟に対応してくれる縫製工場はたくさんあります。
本記事では、縫製工場に生地を持ち込んで服づくりをするメリット・デメリット、持ち込み前に確認したい3つの点について解説していきます。
あなた自身が厳選した生地を持ち込むことで、生地の質や素材の独自性が加わり、オリジナリティーのある服づくりが可能となります。
ぜひ参考にしてください。
縫製工場へ生地を持ち込むメリットとは
あなたが選んだ生地を縫製工場に持ち込む、という方法によってあなた自身が得られるメリットとは何でしょうか。
まずはメリットについて改めて考えてみましょう。
1.自分の思い入れある生地で服づくりができる
1つ目のメリットは、何と言っても自分が本当に気に入った生地で服づくりができる点です。
例えばあなたが、
- 自身のデザインした生地を使いたい
- 希少価値の高い生地を使いたい
- 質の高い生地を使いたい
と考えているのであれば、大いにメリットがあります。
持ち込むことで、他の製品との差別化も図ることができ、オリジナリティ溢れる製品づくりが可能です。
近年は消費者の低コスト志向がさらに広まり、ファストファッションの「似たようなシルエット」「似たような色」「似たような生地」が世間に溢れています。
しかし同時に、本当にいいものを持ちたいというミニマリスト的志向の高まりもみられ、良い物の価値をしっかり見出せる人も増えてきました。
生地を厳選することで、製品に個性を出すことができ、他の商品と大きく差別化することができます。
2.商品展開を幅広くおこなうことができる
2つ目のメリットは、あなたが縫製工場へ持ち込んだ生地で、商品展開を幅広く行うことができるという点です。
持ち込む生地の長さにもよりますが、同じ生地で様々な製品を作ることが可能となります。
たとえばエプロンを製作する場合、
- 三角巾
- ミトン
- アームカバー
- 鍋敷き
といったアイテムも同時に製作することで、結果として顧客への提案力を上げることができます。
3.実際に生地を見て、触ることができる
3つ目のメリットは、相談の段階で実際に生地を見て触ることができるという点です。
縫製工場との初回打ち合わせの際、持ち込みの生地であれば、既にあなたが生地の特性を理解しているので、製品完成後のイメージがつかみやすくなります。
さらに、デザインだけでなく実際に使用したい生地を持参することで、縫製工場との打ち合わせをスムーズに進めることが可能です。
持ち込みたい生地が特殊な素材であった場合、依頼した縫製工場では縫うことができないケースもあるので、始めの段階で判断ができることは、双方にとってのメリットだといえるでしょう。
縫製工場へ生地を持ち込むデメリットとは
よい点はたくさんありますが、デメリットもあります。
持ち込み生地での依頼をする上で、
- 生地が特殊で希望するデザインを縫製することができない
- 万が一ミスした時にやり直しがきかない(唯一無二の生地の場合)
- 保管状態が良くないために使用できない場合もある
といったデメリットがあります。
さらに、採算が合わないといった理由で縫製工場側から断られるケースもあるようなので、気になる縫製工場を見つけたら、まずは問い合わせてみることをおすすめします。
手元にある生地を持ち込みたい時に確認すべき3つの点
持ち込む生地には、いろいろなケースが考えられます。
例えば、
- 生地屋さんで購入した生地
- ネットで気になった生地
- 自分でデザインした生地
- 保管してあった生地
といったものがあげられます。
ここからは「手元にある生地を持ち込みたい」というケースを例にあげ、工場へ依頼する前に確認して欲しい3つの点について説明していきます。
1.持ち込む生地に傷や汚れがないか
まずはお手元にある生地を広げ、傷や汚れがないか確認することをおすすめします。
仮に長期間しまい込んでいた生地であった場合、虫食いやカビ、小さなキズといったものが見つかることがあるからです。
キズの箇所を避けて生産することも可能ではありますが、
- 綺麗な仕上がりにするため
- スムーズに生産を行うため
には、傷がないに越したことはないのです。
持ち込みの前に一度、自身で確認してから工場へ相談に行くことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
2.持ち込んだ生地を用いた完成イメージがあるか
次に、あなたが持ち込んだ生地を使って、どんなアイテムを、いつまでに、どのように作りたいのか、といったイメージを明確化する必要があります。
縫製工場への依頼をスムーズに行う為に確認すべき項目について説明した記事がありますので、気になる方はこちらもご覧ください⇩
具体的なイメージを持つことで、縫製工場へ相談に訪れた際、担当者とスムーズに打ち合わせを進めることができます。
この際に持ち込みたい生地も持参することで、
- あなたが希望するアイテムがその生地で製作可能なのか
- この生地ならこんなアイテムを仕立てるのに向いているのではないか
といったアドバイスを、縫製のプロから直接受けることができます。
3.検討中の工場が対応可能か
残念ながら、全ての縫製工場が「持ち込み生地への対応」に対して積極的なわけではありません。
さらに、生地によっては素材上の理由から、希望する縫製工場でつくることができない、と断られる懸念もあります。
なぜなら設備として備えているミシンによって、それぞれの工場に得意不得意があるので、生地が薄すぎたり、厚手すぎたりすると、縫製工場での縫製自体が難しいからです。
インターネットなどの媒体で検索をする際には、「持ち込み対応 縫製会社」と検索してみてください。
あなたと相性が良いかはさておき、身近にも、持ち込み対応を受け付けてくれる縫製工場がきっとあるはずです。
先程もお伝えしましたが、良いなと感じた工場への問い合わせをする際には、事前に「縫製工場へ依頼する前に準備しておくべき項目」をしっかり準備した上で、気になる工場へ問い合わせを行ってみてくださいね。
【まとめ】「この生地で服をつくりたい」は諦めなくてOK!まずは相談してみましょう!
どうしても使いたい生地がある場合、その生地を使って作りたいアイテムを一緒に作ってくれるパートナーとなる縫製工場と巡り合うことは、とても難しいことです。
しかしあなたの理想とするイメージが、しっかり芯のあるものであるならば、それを共に叶えようと頑張ってくれる縫製工場は必ず存在します。
事実、私たち神谷縫製も、そんなあなたを全力で応援しています。
あなたはその生地で、何が作りたいのですか?
想定している予算や売値はいくらですか?
ぜひあなたのイメージを聞かせてください。